印紙税

印紙税とは

印紙税と聞くと,「契約書や領収書に貼るものかな」と,はっきりイメージできないものではないでしょうか。
印紙税は特に事業をしている個人や法人にとっては,とても関係の深い税金といえます。

印紙税が課税される場面とは

1 印紙税が課税される「文書」とは?

印紙税が課税されるのは,印紙税法という法律にある「別表第1」という課税物件表に載っている文書となります。
たとえば・・・(課税物件表に記載される文書の一部を抜粋しています)

① 不動産や営業の譲渡などに関する契約書
② 消費貸借(お金の貸し借り)に関する契約書
③ 請負に関する契約書
④ 会社の定款の原本
⑤ 継続的取引の基本となる契約書
⑥ 売上代金や売上代金以外にかかる金銭などの受取書(領収書)
などが規定されています。

この課税物件表に記載のない文書は,印紙税が課税されない「不課税文書」となります。
また,課税物件表に記載のある文書であっても,印紙税法やその他の法律で特に課税しないと定められている文書については,「非課税文書」として,印紙税は課税されません。

2 気を付けなければいけないこと

(1)文書の実質的内容が課税されるかどうかの決め手

印紙税の課税物件になる文書といえるかどうかは,単に文書の名称や形式的な記載文言だけで判断するのではなく,その文書に記載されているすべての事項を検討して実質的にどのようなことが記載されているかで判断することとされています。

(2)印紙税を納め忘れ(印紙を貼り忘れ)たら

印紙税の課税文書に,その作成の時までにこれを納付(印紙を貼らなかった)場合は,納付しなかった印紙税の額とその2倍の金額に相当する額の合計額(つまり,もとの印紙税の3倍)に相当する過怠税の徴収がなされることになります。
なお,税務調査等により過怠税の決定があることを予知されたものでない場合で,作成者が自主的に納付していない旨の申出を行った場合(不納付事実の申出)は,納付しなかった印紙税の額とその10%に相当する金額(つまり,もとの印紙税の1.1倍)が徴収されることになります。

3 印紙税の検討のポイント

(1)文書に記載されている内容は「実質的に」どのようなものか
(2)課税文書に該当するかどうか
   ① 「別表第1」のどの文書にあたるのか(何号文書か)
   ② 「非課税文書」には該当しないか
(3)記載金額はいくらになるのか
(4)納税義務者(作成者)は誰か
(5)納税地(作成場所)は国内のどこか

★印紙税は,どのような文書が課税の対象となるのかはっきりしたイメージがないことから,判断に迷う場面が多くあると思います。
金額が大きな内容の文書やたくさんの同じ内容の文書を発行する場合は,印紙税の負担が大きくなる可能性がありますから,印紙税の課税文書となるのかどうかについて,あらためて確認する必要があるといえるでしょう。